採用内定取り消し…その時学生は 突然の通告、補償もなく (読売新聞)
厚生労働省が28日発表した来春卒業予定の大学生らに対する企業の採用内定取り消し状況で、同様のケースが近畿地方の大学でも相次いでいることがわかった。内定を取り消された近畿大(東大阪市)4年の男子学生(21)は発表に先立って読売新聞の取材に応じ、「焦りを感じながら就職活動をやり直した」と、つらかった体験を振り返った。
「会社へ来てもらえますか」。10月初め、短いメールが男子学生の携帯電話に届いた。大阪市に本社がある情報関連会社に2月中旬、就職が内定。会社から連絡が時折メールで来ていた。「配属でも決まって事前に説明でもあるのかな」。それぐらいに考えていた。
当日、本社で社の幹部とみられる2人に向き合うと「社の業績が悪くなってきて、採用してもずっと雇えるかわからない状況で……」と突然、切り出された。
「改めて就職活動するにもこんな時期。もう少し早ければ。補償のようなものもないのですか」。思いつく言葉を投げかけるが、幹部らは沈黙したまま。1時間が過ぎ、最後に「もう了承するしかないんですね」と尋ねると、「どうもすみません」とだけ言われた。
すぐに就職情報サイトの検索を始めたが、希望していた関西で働ける会社の求人は、すでにわずか。焦ったが「あそこよりいい会社に行ってやろう。取り消しになってよかったと思えるように」と自分に言い聞かせたという。ゼミの教授から紹介を受けた別の情報関連会社から10月末、内定を得ることができた。
近畿大キャリアセンターによると、8月に内定取り消しが5社5人、10月に3社3人と続いた。同センターの本荘栄二事務長は「年末に向け資金繰りが厳しくなり、内定を取り消す企業がさらに出てくるかもしれない」と警戒する。
取り消しは大阪経済大(大阪市)、桃山学院大(和泉市)でも各2人など。府南部の私立大では企業が「業績悪化で求人票通りの処遇にならない。別の就職先を探してはどうか」と連絡してきたケースもあった、という。
「就職氷河期」再来か 歯止めかからぬ「内定取り消し」 (朝日新聞)
大学生や高校生の就職が再び「氷河期」に入りそうだ。厚生労働省が28日に公表した、来春就職予定の大学生らの採用内定取り消し件数。年度途中で331人にのぼり、すでに昨年度の3.5倍に達している。
「(テレビ番組の)『ドッキリ』かと思った」
大阪商業大(大阪府東大阪市)の4年の男子学生(21)は8月下旬、内定をもらっていた設備機器の開発販売会社の人事担当者から携帯電話に連絡を受けた。
担当者の声のトーンが以前と違った。「業績が急に悪化し、内定者全員の採用を取り消さざるを得なくなりました。東京で開く説明会にお越し頂けないでしょうか」
説明会には内定者約30人が集まった。「今年度は約50億円の赤字見込み。創業以来の危機的状況です」。人事担当者は頭を下げるだけ。数日後、「再就職活動支援費」の名目で30万円が口座に振り込まれた。「手切れ金か」と悔しかった。
男子学生は就職活動を再開し、10月下旬、大学に薦められた機械販売会社から内定をもらえた。「入社後に倒産するよりよかった、と前向きに考えたい。でも、まだ内定がもらえない仲間が心配です」
桃山学院大(大阪府和泉市)では11月中旬、男子学生の1人がIT関連会社から「業績が悪化した」と内定の取り消しを告げられた。内定者30人のうち「適性を判断して」半数を取り消したという。「『何で自分が』というショックが大きいようだ」と大学の担当者は話す。
内定取り消しは様々な業種に広がっている。関西学院大(兵庫県西宮市)は10月下旬、不動産開発会社から学生1人が内定を取り消されたことを把握。その後、エステ、IT関連、ゲームセンター運営など中小企業を中心に広がり、計5人が新たに取り消された。京都学園大(京都府亀岡市)でも10月中旬以降、3人がそれぞれIT業界の3社から取り消された。
和歌山大では今月26日、学生1人から「内定が取り消しになった」と報告があった。同大学が把握する限り初めての事態だという。島根大(松江市)では今月上旬、4年生1人が大手建設会社の内定を、県立高知女子大(高知市)でも女子学生1人が不動産業の内定を取り消された。奈良大(奈良市)で2人、岡山商科大(岡山市)でも1人の内定が取り消される事例があった。
厚労省が把握しきれないケースもキャンパスで起きている。10月下旬、神戸市の私立大学をアパレル会社の社長らが訪れ、「今後の経済状況をみて入社の可否を決めさせていただきたい」と説明。学生1人の内定が「保留」状態になっている。
厚労省は調査で、内定を取り消した事業所の地域別に人数を発表した。九州を除く西日本で目立つのは、広島県の7事業所計22人だ。
8月に経営破綻(はたん)し、民事再生法の適用を申請した広島市の不動産会社「アーバンコーポレイション」。4月に広島や東京の大学生計11人に来春採用の内定を出したが、8月中に1人ずつ面談して取り消しを伝えた。同社広報は「08年3月期決算は過去最高益。4月の時点でこのような事態は全く予想しておらず、どうしようもなかった」と話す。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
小阪駅や長瀬駅は、最寄り駅に大きな大学があり、夕方はさながら「学生の街」となっています。その学生の街もここ数年秋から冬にリクルートスーツを多く見かけるようになりました。もちろんこれは、企業が新卒者に対する採用活動を、従来よりも早めに行うようになったからです。
このような
エントリー→セミナー→OB訪問→筆記試験→面接→面接→内定→入社
と言った採用システムは、実は日本独自のものです。
内定とは「ツバをつけておく」と言うことで、法的な拘束力もない言わば慣習です。よって内定取り消しは、法的にはなんの問題もなく、企業としては当然の「企業判断の1つ」と言うことなのです。
しかしこのままでは、不況の度に「内定取り消し」が問題になります。企業にモラルを求めるのは現実的な話ではありません。これは日本の新規採用システムの欠点だと言わざるを得ないでしょう。
私が大学を卒業する頃、ちょうど超氷河期と言われた時代で、多くの若者が正規雇用されない状態で社会に出て行きました。それが今の収入格差を生み出す要因になったことは、疑いようのない事実です。
企業、行政、そして我々市民はいったい前回の大不況で何を学んだのでしょうか。今一度、不況に強い社会システムを真剣に考えないと、いつまでたっても同じ事を繰り返すばかりです。
2008年11月29日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/110386762
この記事へのトラックバック
「就職氷河期」再来か 歯止めかからぬ「内定取り消し」
Excerpt: 大学生や高校生の就職が再び「氷河期」に入りそうだ。厚生労働省が28日に公表した、来春就職予定の大学生らの採用内定取り消し件数。年度途中で331人にのぼり、すでに昨年度の3.5倍に達している。 「(テ...
Weblog: 就職・転職アドバイザー「HITO−YA」−転職・就職無料相談ブログ
Tracked: 2008-11-30 01:13
http://blog.seesaa.jp/tb/110386762
この記事へのトラックバック
「就職氷河期」再来か 歯止めかからぬ「内定取り消し」
Excerpt: 大学生や高校生の就職が再び「氷河期」に入りそうだ。厚生労働省が28日に公表した、来春就職予定の大学生らの採用内定取り消し件数。年度途中で331人にのぼり、すでに昨年度の3.5倍に達している。 「(テ...
Weblog: 就職・転職アドバイザー「HITO−YA」−転職・就職無料相談ブログ
Tracked: 2008-11-30 01:13

